読書感想「光媒の花」(道尾 秀介 著)
「光媒の花」(道尾 秀介 著 集英社 刊 定価 ¥1,470円)
「過去・畏れ・嘘・葛藤・誤解・希望」をテーマにした全編6章からなる作品です。
”なるほどね!”との技巧的な部分もありますが、
本当のところは、”救済は、自ら気付くこと”を伝えたいのだと、僕は感じました。
ということで、簡単な感想文ですが、気に入った箇所を紹介しておきますです。
「いつから、あの白い光は消えてしまったのか。
いや、本当は消えてなどいないのかもしれない。
世界は何も変わっていないのだから。
変わったのは、たぶんわたしのほうなのだろう。
いつだって変わってしまうのは人間のほうなのだ。」
いや、本当は消えてなどいないのかもしれない。
世界は何も変わっていないのだから。
変わったのは、たぶんわたしのほうなのだろう。
いつだって変わってしまうのは人間のほうなのだ。」
「思い出でしかない光を見て、そのうえで揺れてばかりいる。
現実はもっと明るく光っているということを忘れてしまう。
もう、遅いのだろうか。
それとも、いつかまた、あんなふうに世界は光ってくれるのであろうか。」
現実はもっと明るく光っているということを忘れてしまう。
もう、遅いのだろうか。
それとも、いつかまた、あんなふうに世界は光ってくれるのであろうか。」
さて、あなたは、どの文章に、”ドキン!”とするでしょうか?