読書感想「ブラックペアン１９８８ 上」（海棠 尊 著）

講談社文庫「ブラックペアン１９８８　上」（海棠　尊　著）は、定価４１９円（税別）です。
上巻を読んだ時点での感想文です。

もうオネムの時間なので、簡単にある場面を２つ、紹介します。

ひとつは、次の文章。
「単調な繰り返しがほとんど無意識レベルになったある日、試合の局面で滑らかに相手を抜き去る瞬間が訪れる。たぶん手術でも同じような時がくるはずだと、世良は信じていた。」

もう一つは、次の会話です。
「鈎引きの大切さと怖さがわかったか？」
世良はうなずく。その答えに不純物が混じっていないことを確認した垣谷は、念を押した。
「どんな些細な仕事でもきちんとやれ。俺たちの仕事はいつでもどこでも、人の命と直結しているんだ。」
世良の背筋が伸びる。

上下巻に分ける必要性がないほどの薄い本ですが、内容は熱い物語です。

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