あおきんのブログ 

ぷちガーデニングと日々のあれこれ

「海堂 尊 ”ひかりの剣”」の感想文

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今から20年以上も前であるが、僕が高校生だった頃、体育の必修として剣道を週一で
習ったことがある。選択の科目であったのかどうかも覚えていないけれど、防具の汗臭さは微かでは
あるが覚えている。竹刀だけは個人で購入だけれど、面と胴と手袋(?)は、借り物だった。

その授業での練習相手は、いつもバレー班の強者だったやつであった。
僕よりも背が10cm高いだけであるが、彼が打ち出す面や小手がビシッと決まるたびに、
剣道をしていることが厭になったことを覚えている。

面を打たれても金具に当たるだけならば、あまり痛くはない。
彼は、金具ではない頭の頂点に狙いを定めて打ち込む。小手であれば、布の薄い部分に
容赦なく打ち込む。

高校生の友情という気持ちには、同時に、残酷なものが潜んでいるものだ。

「おまえは、かぼちゃ頭だから狙いを定めやすい。頭を守ろうと守りに入ると、
こちらは小手がしやすくなるんだよ。」と言われたことを思い出した。
決して、彼が憎かったわけではない。彼も誰彼かまわず打ち込むことはなかった。

「真剣になれる相手と認めたからこその容赦ない行為だった。」とわかるのは、
いつも数年遅れてからわかるものである。

あの頃の都立高校では、親の社会的地位や資産は、高校生活に影を落とすことは少なかったと思う。
本人自身がどれだけ、一つ一つの行動に真剣であったかが、周りの評価のポイントであったと、
今はそう思う。

そのころ読んだ本の中では、「高橋 三千綱 ”九月の空”」が懐かしい。
この本も剣道をテーマにしていた。

今また、剣道というものを通して、学生生活を送る若者を主題とした作品が出版された。
読みながら「頁をめくるたびに、元気が出てくる。」、
「面!、ぬき胴、払い小手。一本、一本、また一本。」というフレーズが浮かんでくる。

映画「チームバチスタの栄光」から著者の本を読まれたかたも多いかもしれないが、
やはり、彼の本を読むことで、本来の味わいを実感してほしいと思う。

私の著者 海堂さんへの要望としては、その後の「ひかりさん」をぜひ知りたいと思う。
たった数行でもよいので、今後の著作で、書いていただきたい。
(ネタばれとなるギリギリの線で、書かせてもらいました。)

最後に、岩崎宏美さんが歌い、羽田健太郎さんがピアノを伴奏する「思秋期」を
Youtubeから紹介します。
http://jp.youtube.com/watch?v=bIAdPVQ_5Pc&feature=related
 *画像に流れる地震情報は当時のものなので、誤解なきようにお願いします。
 *作詞:阿久 悠/作曲:川口 真)

「青春は忘れ物、過ぎてから気が付く。」は、まさに名言に値することばと今も思っています。

明日は、月曜日。そして、秋となる9月1日です。気合いを入れていきましょう!

週末になるにつれ、疲れそうになったときには、この記事を思い出していただき、
自分なりの「読書と昔を思い出すこと」を結びつける効用、効果を実感してみてください。
すこしの元気が芽生えてもらえれば幸いです。

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